2つ目の脳みそ

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青い種子は太陽のなかにある観劇(ネタバレあり)

作:寺山修司

演出:蜷川幸雄

音楽:松任谷正隆


この錚々たる布陣。そして…


主演:亀梨和也!!!!!!!


青い種子は太陽の中にある」



8月12日のZEROで放送された特集にて。


安定のペラフィネ(¥99750)をお召しになって初顔合わせに臨む亀様。

このウン万円する布が彼のクローゼットの中には何十枚もあるwそしてこの舞台が終わる頃には自分へのご褒美としてさらにこの布を増やすだろう。



稽古が始まり、気になる女性に初めて声をかけるシーンでニーナ爺に含羞が足りないと指摘される。


(´ω')ガンシュー

残念ながら含羞なんて難しい言葉は彼の頭の辞書には載っていない。


「含羞(がんしゅう)」とは恥じらいやはにかむこと。


ニーナ曰く、

アイドルは愛され続けているからそれに甘えないで欲しい。いつも自分を受け入れてくれる人を相手に仕事をしていると恥じらいがなくても生きていけるけどその恥じらいを思い出して欲しい。

ってことらしい。


この言葉を聞いた時なんだかトンカチで頭を殴られた気分だった。さすが日本の演劇界を背負って生きている人の言葉は重い。

亀って相手の目をまっすぐ見て話を聞くし、コンサートでもファンをじっと見てることが多い。それが亀のいいところだけど、目を背けたり、下を向いたりっていう恥じらいの場面では必ずしもそうではないんだなと思った。


私達が可愛いかっこいい最高、失敗しても亀らしいと受け入れ続けたばかりに恥じらいを忘れてしまったのならば、ヲタクとは何と罪深い生き物だろう。恥じらいを思い出させるにはどうしたらいいのだろうか。


亀梨和也に残された最後の恥じらい。



そうだ、マメチクだ。



ベムの撮影日、少しでも大きくなるようにマメチクを必死で擦っていたあの姿こそ亀梨和也の恥じらいである。(大きくならなかったけど!)


あの時の感情こそ含羞だよ和也!!思い出して和也!!!!


ってニーナのありがたい言葉を無下にするような冗談を言ってしまったけど、実際に含羞を表現するのは私ではなく亀梨和也本人なのだから彼なりの「含羞」がどう表現されるのか楽しみ。


そして迎えた8月17日。


観劇前にJOKER GAMEの衣装展示をやっているということで渋谷TSUTAYAへ。


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この衣装から脱皮していった中身がオーチャードホールでスタンバイしてると思うと早く行かなくちゃ〜

急げ急げ〜〜


それでは長い前置きを終了してここから本格的に※ネタバレ※


蜷川舞台は抽象的で哲学的で難しい。そして長い。(3時間20分!)冬眠する熊に添い寝してごらんに出ていた犬が再登場して驚いた。確か海辺のカフカにもあんな犬?猫?出てたけどニーナの趣味なんだろうか。


亀は今回、昭和のスラムを生きる青年賢治役。ぼっちでオカリナをピーピー吹くのが趣味w(トトロかな?)ある日オカリナきっかけで朝鮮人の工事人夫と知り合う。


スラムの住人はみんな服装がアバンキャルドで生乳(偽物)は出てるし、生尻(本物)出すし、街並みも腐ったトマトとか卵から足生えたみたいなオブジェが並んでて前衛的。

そんな街の夕暮れ時、仕事終わりの賢治と出勤前の弓子(高畑充希)が出会う。←ここが含羞のシーン!!

食い入って見たわりに正直あ、こんなもんか…っていう演技だった(^_^;)

いつも夕暮れに会うようになった2人は結婚の話もするけど賢治がある事件を目撃したことで状況は大きく変わる。

その事件とは…マンションの建設工事中に誤って転落した朝鮮人の人夫の死体を関係者がマンションの壁に埋めていたのだ!!

ここで一幕終了。


え!?!?勝手にスラムの貧困を絡ませた賢治と弓子のラブストーリーだと思って見てたんだけどもしかしてこの話ってホラーだったの!?!?火曜サスペンス劇場臭がしてまいりましたーー!!


そんな戸惑いの中、二幕スタート。

賢治は理不尽に埋められたままの名前も知らない人夫のことが忘れられず、真実を公表しようとする。でもそんなことしてもマンションの住人や建設関係者に得はなく、無かったことにした方がいいと周りに言われて葛藤する。

個人的にはこのシーンが1番心に来た。賢治の思う正しいことと周りが正しいとすることは違うんだけど、確かに生きていく上で立場が変わると正と誤は時に間逆になったりする。そして亀が違うと思うことも大人達が正しいと言えばそれを受け入れなきゃいけなくて葛藤する場面も過去にはあっただろうなって思ったら亀と賢治がダブって見えた。

なんやかんやあって弓子が撃たれて死ぬんだけど、賢治最後の方は断末魔のごとく叫びまくっててただでさえカスカスの亀の声が千秋楽まで持つのか心配。

そのシーンだけじゃなく歌とかでもまだまだ舞台メインの役者さん達とは発声からして違うから聞いててヒヤヒヤすること多数。やっぱり舞台役者ってすごい!喉が強いし歌声も綺麗!

マルシアTVで見るより超細かったけど声量がハンパない!!

あとマリーっていうクソビッチなお嬢様も歌うまくて鳥肌立った。このマリーは賢治におっぱい揉みしだかれるんだけど遠目に見るとキンタローにちょっと似てて(失礼w)亀とキンタローの絡みになんとも言えない気分だった。

関係ないけど高畑充希ちゃんのセリフ回しが添い寝の時の鈴木杏にそっくりだった。ニーナから指導が入るんだろうか?


今回初めてのオーチャードホール。3階のバルコニーから観劇してさすがに音響はよかった。でも死角になる部分もあってやはり舞台向きではないと思った。一応A席だったけどこれB席でよくない?って感じ。おそらく1階S席の大部分もAでよくない?っていう人多そう。私は帝劇が好きだよー!!!!でも往復の交通費300円で行けるのは非常〜〜〜にありがたい\(^o^)/


舞台セットの床面には傾斜がついていて見ている方は奥行きがあってとてもよかった。でも演者は大変だろうな。もはやバレリーナだよw

その中でも花ちゃん役の辻本さんのダンスが目を引いた。ファウストの舘形さんしかり、私は怪演俳優が好きっぽいwコンテンポラリーダンサーだけあって肉体美の男役でも素晴らしい存在感だった。こんなダンサーが日本にいる限り平慶は世界で活躍できないだろう。(いきなりセカラブ)


全体を通して役者さん達はとてもエネルギッシュで、亀との力の差を感じることもたくさんあったけど、そこに必死に食らいついてる感じがとてもかっこよく見えた。輝いていた。

そしてそれは、過去にジャニーズについて「彼らは寝る間を惜しんで勉強する。努力をして今の立場を維持しているので、中途半端な役者とは違う。」って評価してくれたニーナの期待を裏切らない姿でもあると思う。


こんな暑い中、大好きなParisで避暑でもしたいだろうにお盆休み返上で頑張る亀…健気(つД`)ノ

そんな亀が太陽のように眩しかった。